水沢観音 水沢山の晩冬
ヤマガラが導く祈りの道 | 樹木に宿る生命の瞬き
水沢山は、群馬県渋川市に位置する標高1,194mの山。
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榛名山群の東端にあたり、古くから霊山として人々の信仰を集めてきた。
その麓には、創建から1300年を数える水沢観世音が佇み、北側には石段街で知られる伊香保温泉が控える。六角堂を中心とした境内は、巡礼の地として今なお国内外からの参拝者が後を絶たない。
歩みには確かな覚悟が求められる登山道の傾斜は厳しく、かつてから修練の道として開かれてきた。我執を燃やし無我が傍に漂うようなその山路には、自らと向き合うように登る人々の姿が日々散見される。
五合目付近、”お休み石” を中心に野鳥のヤマガラが姿を現す。可憐なその存在は張り詰めた心と体に安らぎを与え、頂へ向かう歩みにやさしさを添えてくれる。
苔むした岩と杉の並木、白雪に包まれた森のざわめき。 その中に響く足音と鐘の音が、風景と織り重なっていく。
「たのみくる 心も清き 水沢の 深き願いを うるぞうれしき」
清らかな水が願いを運ぶように、水沢山を登る足取りは心を洗い、 明日へと向かう活力を授けてくれる。(御詠歌 現代語訳)
Captured in 4K, remembered at 33rpm.
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